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心地よい・調質作用

 木材の大きな特徴に、吸湿・放湿の作用があげられます。そのため、住宅の内装に木材などを使うと、湿度が高くなったとき、木材が吸湿して湿度を低下させます。また、湿度が低くなったとき、木材が自分のなかに溜めている水分を放出して湿度を高めます。このような空間の湿度を調節するはたらきを調質作用といいます。
 よく木は呼吸すると言われますが、それはこの調質作用のことをいいます。なぜ木材にはこのような働きがあるのでしょうか。それは、木が環境条件に応じた自分の理想的な含水率(木の中の水分量の率)をもっていて、それが足らない時は水分を吸おうとし、それより高い時は水分を放出しようとするからです。
 たとえば住宅の内装に木を使う場合とビニールクロスを使う場合では、住宅の室内気候は大きく変わります。ビニールクロスの住宅では、一日の間の温度の変化に応じて、湿度が25~90%に大きく変動しますが、木質空間では50%前後で一定します。湿度がこのように著しく変化すると人間はその環境に合わせようとして忙しく発汗作用による水分調整をする必要があります。また、家具や物も湿度の変動幅が大きいと損傷が大きくなります。室内の湿度は、40~70%の範囲で出来るだけ一定に保たれることが望ましいと言われます。特にアトピーや喘息を引き起こすダニなどの微生物発生の防止には有効です。美術館の収蔵品などはそのため湿度が一定になるようにつねに機械管理されています。この木材の調質作用を徹底的に利用したものが、奈良の校倉作りで有名な正倉院です。この中には世界に誇る日本の宝物が保管されていますが、この宝物は木の調質作用を利用して、およそ千三百年の間、これらの宝物を最高の状態で守ってきました。
 このようにして木材は、知らず知らずに日本の文化や日本の人々の暮らしを守ってきたのです。


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:Haha! I'am the first! Yeh~

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